こんにちは、nico宮下です。
引き続き、天才美容師 & アイリスト 募集してます。
↓こちらよりご連絡ください。
他社様の応募サイトからですと、どうしても採用ハードルがグンと上がってしまう事になりますのでご注意ください。
長年、美容室の現場に携わらせて頂き、それなりの人数の美容師さんと一緒に仕事をしてきました。
経営者となってからは多くの面接も行いましたし、ありとあらゆる美容師さんを見てきたつもりです。
やはり概ね20代から30代前半までの美容師さんと関わることが多く、その多くは技術的に未成熟だったりします。
お客様が美容室に求めるものはなんでしょうか。
・近さ
・安さ
・技術
・センス
・親しみやすさ
・通いやすさ
等々、いくつかの代表的な要素が想像できますね。
美容師は日々美容技術の向上に多くの時間を費やします。
いや、正確にはわざわざ時間を費やすというよりも、日常に美容を取り込みます。
具体的に言うと、自分自身のヘアアレンジを日々怠らない事だったり、すれ違う人の髪型を観察したり、友達のヘアスタイルにアドバイスしたりします。
これは特段、わざわざ時間を確保し費やしているという感覚ではなく、生活の一部として自然に美容があると言う事だと思います。
nicoでは、アシスタントと言われるまだ成長過程にある美容師さんに髪の毛を切らせます。
正確に言うと、練習モデルを募集して切らせて頂いています。
わかりやすく言うと、料理の世界に飛び込んだペーペーが、翌日から友人のお客にだったらドンドン料理を作ってもいいよという状態です。
いかにnicoの練習スタイルがぶっ飛んでいるかわかるでしょうか。
通常の職人の世界ならあり得ないことです。
通常であれば皿洗い。
野球ならボール磨き。
芸人なら付き人。
医者なら研修医。
いわゆる下積み時代が圧倒的に必須条件となります。
必要か不必要か、効率的かどうかなどは技術の世界では大抵無視されます。
苦痛を味わった者のみが獲得出来る技術向上のチャンス。
なぜかこういう文化は未だに根強く残っています。
しかしnicoでは無駄な苦痛を負わせることなく、営業終了後ではなく『営業時間内』にお給料をもらいながら練習が出来るようになっています。
言ってしまえば、3月まで美容学校では数百万円を支払って通っていたのに、
4月の入社と同時に年間学費の倍以上のお給料を会社から貰いながら、学校の数倍のクオリティの授業が受けられるという事です。
異常事態です。
聞いたことがありません。
しかし我が社は時代の変化に対応し、ガラパゴス的に変化し対応してきました。
と、我が社の自慢はここまでにしておいて。。。。
そんな我が社を、上手に使い倒しているスタッフの紹介です。
今年の1月、まだハサミを触ったこともないアシスタントがnicoにいました。
patacoです。
通信課に通っている彼女は、転職組の少し遅めの美容師デビューなのです。
彼女は毎日が美容の日々です。
休みの日に一緒に行動したことはないですが、きっと仕事でない休日も美容につながる毎日を送っていると思います。
1月、ハサミも触ったことない彼女は、自腹でマネキンを購入し時間が空いたら髪の毛を切っていました。
2月、少し自信がついたらお友達を呼んで切っていました。
3月、お友達じゃない、偶然居酒屋で隣になった人の髪の毛も切っていました。
4月、コロナで通勤出来なくなったら自宅でマネキンを切っていました。
5月、わずかに出勤できるようになったら、多くのお友達や新しいお友達が彼女を頼りに髪の毛を切りに来ました。
6月、出勤じゃない日もよく来るようになりました。
7月、カットの試験を受けても良いくらいに成長してきました。
8月、勝手にパーマもかけれるようになってました。
9月、写真も撮れるようになっていました。
10月、お店のトップを飾れるような作品を何枚も撮っていました。
とにかく切っていました。切れるチャンスがあったら誰の髪の毛でも。
誰に言われるでもなく、「切れるようになりたいから」という理由だけで(多分)ひたすら切っていました。
そしてどんどん美容を好きになっていって、いつか一人で作品を撮れるようになりました。
わずか10ヶ月ほどで(もっと短いかも)彼女は自分の欲望の赴くままに技術を体得していき、オーナーの信頼を獲得していきます。
美容師として、nicoスタッフとして、過去の関わり合った美容師の中でもトップクラスに上手くこの環境を利用し、成長していったと思います。
彼女は人気者なのでお友達が沢山居るのでしょうか。
いや、きっと友達が多い人なんてこの世には居ないですよね。
大切な人ってそんなに多く作ることなんて普通は出来ないですし、特別が沢山って言葉のパラドックスが生まれてしまいますし。
そんなpatacoのお友達に、深刻な病の女の子が居ました。
「いつか髪の毛切ってね」
きっとそんな約束のような、約束とまでは言わないような会話があったのじゃないかなと思います。
しかし僕がpatacoに「切れる人」になるための環境を提供出来た時には、すでにそのお友達の髪の毛は抜けてしまい、帽子を被って生活するようになっていました。
patacoは、お友達の髪の毛を切って元気になってもらう方法を考えました。
女性はロングが一番似合う?
そんなことは無いよ。
patacoはこれまでの生活で、女性のベリーショートがどんなに可愛くて綺麗で、強さの象徴で、どうやったら魅力的に見えるのかをすでに知っていました。
「ベリーショートに切って、彼女がモデルのおしゃれな写真を撮りたい」
美容師になりたいと思ってわずか2年弱。
その間に、女性のベリーショートをイメージして切ることが出来る。
そして写真に表現することが出来る。
patacoはそんな人生を毎日歩んでるんだなと、その完成した写真を見て思いました。
僕だったらたった2年で、そんなことが出来るようになるかな?
その数ヶ月後patacoは、もう一度お友達の髪の毛を切る機会がありました。
「多分最後のカットだから」
そう言われて、patacoは丁寧に丁寧にカットしました。
技術の体得はもちろん自分の人生の為なんです。
仕事をするのも自分の生活を安定させる為なんです。
やりたい事って、確かに自分がやりたい事なんです。
僕たちの仕事は誰かを笑顔にしたり、人生観を変えられる可能性があるはずで、その力をみんな信じられたら良いですよね。
心の底から良かったって思ってもらえる技術があって本当によかった。
だって自分の技術で誰かが笑顔に、楽になるなんて、すごく嬉しいじゃないですか。
綺麗に切ることも、丁寧に切ることも誰かの為。
一生懸命調べて、夢中になって練習して、心を込めたら、それはもう努力っていうのかな?
まさかこんなに素敵だなと思える技術力を持っているスタッフが我が社に居てくれるなんて。
尊敬するし、嫉妬さえしちゃうその情熱が眩しいです。
僕たちは毎日髪の毛と向き合っているようで、本当は人と向き合っているんだと改めて感じました。
お客様と向き合い、スタッフと向き合う。
私たちは仕事を通じて、本当に成長することが出来るんだと感じることが出来たエピソードでした。
私は人に恵まれていると思える人生で、本当に幸せです。
ありがとうございます。
どうぞよろしく。
「旅する美容室」
nico
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